クランプ(KRUMP)とは?
クランプは、Kingdom Radically Uplifted Mighty Praiseの略称。日本語では、
- Kingdom(王国 →神の国の意味)
- Radically(根本的な →素晴らしい)
- Uplifted(賛美された →精神的高揚)
- Mighty(強力な →偉大な)
- Praise(賞賛 →神への賞賛)
と解釈されています!一見すると暴力的なダンスですが、なにやら様子が違っていますね?
クランプはロサンゼルス発祥のダンス。ストリートダンスの中では比較的歴史は浅く、その広がり方も他のジャンルと比べ、それほど大きなムーブメントではありません。
ですが、ストリートの抗争や暴力に変わるものとして生まれたこのダンスは、明確な意思を持っています。
その攻撃的なスタイルとは裏腹に、クランプの最後の文字、Praise(神への賞賛)も重要視され、自分を解放し、精神を高めることも重要な要素!
ダンスを踊ることで自分を律し、アメリカのスラム街でも廃れることなく、清く正しい道で歩んでいくためのダンスなのです。真のクランパーは決して暴力を好まない。それは、クランプのルーツに反するから、なんですね。
クランプを世界に広めたオリジネーターはtight eyes。日本で広めたのはtwiggs famというグループです。両名は今もシーンの最前線におり、化学反応の真っ最中。クランプは今この時も、急速に進化を続けているダンスです!
左のJ.E.Cがクランプのチーム。今は日本でもかなり浸透してきており、EXILEの関口メンディーや岩田剛典も、クランプを踊ることで有名ですね!
クランプの特徴
クランプの基本は地面を踏み鳴らすストンプ、力いっぱい腕を振り下ろすアームスイング、胸をボンっと前に弾くチェストポップがあります。
抗争の代わりにと生まれたダンスであるため、相手に殴りかかるかのような勢いと、強さのある動きが中心。かつ、心を燃やして踊るその表情は、見る人を圧倒します。
音楽は、重たいオンビートのベース音とパーカッションで、かなり遅いテンポで8ビートを取りながら、ところどころに連打音が入ります。
ヒップホップとほぼ同じで、ゆっくりと重たいブラックミュージックがかかることも多いですね!
クランプは初心者でも踊れる?
クランプはステップこそ少ないものの、体の使い方にかなり思い切りのいるジャンル。まずは体を大きく見せることが大切なので、シャイな人は若干躊躇してしまうかもしれません。しかし、他のダンスを経験してきた人でも、それは同じ。
差があるとすれば、体を大きく見せる方法を知っているかどうか。胸の出し方や肩の動かし方を知ることで、また一つ上のクランプになっていくはずです。
男女比は男性が多くを占めますが、クランプを日本に広めたドキュメント映画「RIZE」に登場するように、女性ダンサーもいます。日本のスクールでも、少しずつ見かけるようになってきましたね。
神に捧げるダンスという、意外な側面を持つこのジャンルは、自分を解放する、ということが大きなテーマの一つになります。
こういった精神面の強さと、体を大きく、勢いよく見せるための動かし方(アイソレーション)を知ることが、クランプでは大切なことになってきます。
技術面に自信がなくても、メンタルで追いつくことのできるジャンルでもあるので、我こそはと思う人はぜひチャレンジしてみてくださいね!
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