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風見しんご×ISOPP
ブレイクダンスに大きな影響を与えた2人がキリンのCMで共演!
ご存知、キリンの「のどごし生」のCM!サラリーマン交渉バトルという奇妙なシチュエーションに、ブレイクダンス界のレジェンド、ISOPPが登場!
ISOPPは、1990年代、日本のブレイクダンスシーンを牽引したBBOYだ。2004年にはBOTYの日本代表として出場し、ベストショーを獲得した。
一方の風見しんごさんは、言わずと知れたお茶の間をにぎわす芸能人。
この2人が共演、なぜ?と思われる方も多いかもしれない。今でこそお茶の間の人気者である風見しんごさん、実は、ブレイクダンスが日本に広まる1980年代初頭、TVメディアで曲の振り付けにブレイクダンスを取り入れた第一人者だ。
詳しくは後半で解説していくが、まずはそんな2人の共演するCMを見てみよう。
この動画を見てまず思うのが、風見しんごさん、ダンスがうまい…!ウィンドミルこそギリギリの完成度であるものの、立ち踊りのキレはまぎれもないダンサーの動きだ。
風見しんご、ISOPPのブレイクダンスの歴史
ブレイクダンスが日本に普及し始めたのは1980年代初頭。
2本の映画、「フラッシュダンス」、「ブレイクダンス」が、日本で公開されたことをきっかけに、ブレイクダンスは日本でも大きなムーブメントとなっていく。
風見しんごさんも映画に人生を変えられたダンサーのうちの一人。当時すでにTVメディアでメジャーデビューを果たしていたしんごさんは、映画をみるやニューヨークへ出向き本場でそのダンスを学んで帰ってきた。
そして1984年の「涙のtake a chance」の曲中でブレイクダンスを披露し、そのダンスはTV界、音楽界でも話題となった。曲中の振り付けでブレイクダンスがTV露出したのはこれが日本で初めてと言われている。
ISOPPが活躍したのは1990年代~2000年代、日本のメジャーな大会で軒並み好成績を収め、トップダンサーとしての地位を確立していった。イソップもまた、風見しんごさんのTVの振り付けも見ながら、ブレイクダンスに熱を燃やしてきた世代の1人だ。
その当時ブレイクダンスをやっていて、ISOPPの名前を知らない人はいないだろう。それほど人気を博したBBOYがISOPPだ。
ISOPPはケガからの復帰!
ブレイクダンス界で一世を風靡したイソップだが、このCMを撮影する3年前に、ダンス生命にかかわる大きな手術をしている。
手術は無事成功したものの、体が思うように動かせず、今回の撮影に当たっても、ヘッドスピンという大技を決めるのは命がけだったという。
イソップに影響を受けたBBOYは数えてもきりがないだろう、万全ではないとはいえ、今回のCMでダンスをしている姿を見ることができてホッとしている。2017年のBBOYパークにも出場しており、その健在ぶりを証明。
今回のCMを見てもう一つ、以前からイソップはとてもファニーな人柄で、人を笑わすことも得意としていたのだが、やはり、表情がとても豊か。俳優の風見しんごさんとも対等に渡り合う、芝居の実力も高い。笑
現在はよしもとクリエイティブエージェンシーにも所属するイソップ。あくなき挑戦はまだ続いているようだ。
ブレイクダンス界のレジェンド、風見しんごさん!
一方の風見しんごさん、ラウンド3で今回、昔使っていたのであろう、ウィンドミルという回転技に挑戦されているが…
ウィンドミルの中でも、LAスタイル、コレ実はとても難しいやり方!
今のBBOYもこの入りで使う人はあまり見かけない。でもカッコいい、この入りしか知らなかったのか、それとも本当にストイックだったのか、そこについては触れられていないが、本番でそれを成功させたしんごさん。流石です。
昔のダンス動画も残っているの興味のある方は「涙のテイクアチャンス」や「風見しんご・ダンス」で検索してみてほしい。その辺にゴロゴロいるようなニワカでなくて、本当に踊りのうまいダンサーだ。
撮影後の対談で語られているが、できる技は少なくなっても、わくわくする気持ちは変わらない。挑戦し続けるのはしんごさんもまた同じ気持ちのようだ。
しんごさんは昔、娘さんを亡くされていて、生きていれば今年で21歳、
娘さんもまた、そんなチャレンジし続けるお父さんを、本当に誇らしく思っていることだろう。
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